肝臓ガンを患うと、足の浮腫みなどの症状が現れる事が多いようです。
浮腫みとは、血液中の体液(水分)が血管外に漏れ出る事で、血管外皮下組織に溜まった状態と言われます。
浮腫みや腹水の原因
私は闘病中、『足が浮腫む』、そして『腹水』の症状が現れた経験があります。
浮腫みの原因は、
- 肝臓の機能低下
- 食生活(タンパク質)の偏り
等が主なようですが、私の浮腫みの原因を考えますと、いずれも当てはまるのではないかと思っています。
肝臓の機能低下
私の肝臓ガンの原因は、C型肝炎ウイルスが原因です。
そして、慢性肝炎から肝硬変へ進行し、肝臓ガンを発症という経緯を考えますと、肝臓の機能低下はうなずけます。
肝臓の働きは、『代謝』、『解毒』、『生成』という働きをして、身体の中の【化学工場】、【貯蔵庫】とも言われています。
『代謝』とは、食べたものは体内で消化、吸収され、肝臓へ送られていきます。
それを肝臓では、糖・タンパク質・脂肪を体内で使える形に変えて貯蔵し、必要な時にエネルギーなどの元として供給すると言われます。
アルブミンを作る代謝機能の低下
浮腫みの症状が現れる原因の大きな一つに、肝臓がタンパク質からアルブミンを作る代謝機能の低下が挙げられます。
アルブミンは、肝臓で作られ血液中に存在していて、体液(水分)の濃度を調整することで、血液中の水分を保ち、身体の中の余計な水分を血管内に引き入れる働きのようです。
また、アルブミンは血液中の約67%を占めるタンパク質と言われます。
肝臓の機能が低下すると、肝臓内でアルブミンを作る能力も低下するため、血液中のアルブミン数値が低下します。
◆アルブミン 基準値(3.8 ~ 5.3)
肝機能の低下は、このアルブミン数値が【3.7以下】に下がる状態です。
アルブミン量が少なくなると、血管外の組織へ水分が漏れ出してしまいます。
その水分が、血管外の皮膚に溜まれば【足の浮腫み】となり、腹部に溜まれば【腹水】の症状として現れる訳です。
※私は闘病中、足の浮腫みが現れた時、アルブミン値は基準値以下に下がっていました。
しかし、不思議な事にある日突然、また基準値内に戻る事がありました。
すると、足の浮腫みは治まり、またアルブミン値が基準値以下になると、また浮腫みだす、そして腹水の症状が現れるという経験がありました。
食生活の偏り・タンパク質不足
足の浮腫みや腹水の原因、アルブミン値の基準値以下は、食生活全般の偏り、タンパク質不足も大きな要因となります。
タンパク質は植物性のタンパク質と動物性のタンパク質がありますが、その両方をバランス良く摂取するように心がける事が大切だと思います。
足の浮腫みや腹水の治療、私の改善経験
※私は闘病中、足の浮腫みや腹水の症状が現れた事で、治療を受けました。
また、自分なりに『食べられるものは何でも食べる!』を基本とした食生活を送るように改善しました。
それらが功を奏して浮腫みや腹水が改善出来たと考えているので、私の経験上からも治療と食事の大切さはとても実感しています。
足の浮腫みの治療や改善策
代表的な治療や改善策をご紹介します。一般的にも自分の経験からも言える事ですが、浮腫みや腹水は末期ガン症状の一つともいわれていますので、出来る限り避けたいものです。
- 腹水ろ過濃縮静注法(腹水を一旦体外に抜いてタンパク質など必要な栄養分だけ体内に戻す)
- アルブミン製剤(点滴)
- リーバクト配合顆粒
- 利尿剤
- 食事・水分・塩分制限
- 足を高くして楽にする