私の肝臓がん末期との闘病生活は約1年8ヶ月でした。

私の身体の中で行われていた【ガン細胞 VS 免疫細胞】は見事、【免疫細胞】が勝つことが出来ました。

しかしこの間、私の身体の中では一体何が起こっていたのでしょうか。

闘病生活を終えたある日、私は書店でガン関連の本を見ていた時、【ガン細胞 VS 免疫細胞】と言う戦争に例えて書かれていた書籍に、偶然にも目が留まりました。

興味を持ちながら読んだ感想は、『ガン細胞 VS 免疫細胞は、私の闘病そのものだ。』と思いました。(本の題名、出版社名までは記憶していませんが。)

ガン細胞はブレーキが利かない暴走車

ガン細胞は、身体に必要な栄養を奪って成長(増殖)していきます。

車に例えるとガン細胞は『ブレーキが利かない(壊れた)暴走車』とも言われています。

その『暴走具合』は倍々ゲームのように進んでいきます。

1個のガン細胞が1回分裂すると《2個》

2回分裂すると《4個》

3回分裂すると《8個》

4回分裂すると《16個》・・・

そして、5回、6回、7回・・・、ガン細胞が27回分裂するとガン(腫瘍)の大きさは約1cmとなり、ガン細胞の数は約1億個以上にもなると言われています。

更に30回ではガン(腫瘍)の大きさは約3cmと成長して、ガン細胞の数は約10億個以上の数に成長する事になります。

ガン細胞は闘う【武器】も持っている

分裂を続けたガン細胞は大きな塊(要塞)で、闘う『武器』もいろいろ持っています。

ガン細胞の主な『武器』は、毒素を出して体内の体液の悪化を狙うものです。

血液やリンパ液の悪化などで免疫細胞を活動しにくい環境にして、戦闘能力の低下を引き起こさせて更に他の場所へ転移して行きます。

とても手強いガン細胞、でも免疫細胞も命を賭けて戦います。

勝つか負けるかしかありません。

がん細胞VS免疫細胞:元末期ガン患者の経験

免疫細胞も『戦闘態勢』に

そんな中、身体の免疫細胞も必死でガン細胞と闘ってくれます。

免疫細胞は、ヘルパーT細胞・キラーT細胞・NK細胞・B細胞・顆粒球とマクロファージなどで、特にリンパ球が癌を攻撃する中心的な役割を担っています。

また、それぞれの免疫細胞は互いに情報伝達を行い、ガン細胞(塊)に対して各々戦闘態勢を整えます。

退却しても総攻撃で立ち向かうのが免疫細胞

しかし、ガン細胞はとても手強いので負けて退却を余儀なくされます。

退却したマクロファージはリンパ球の司令塔と言われるT細胞にガン細胞の塊(要塞)についての情報を的確に伝えます。

T細胞はB細胞に指令を出し、ガンと戦える訓練をさせます。

そしてT細胞は、リンパ球細胞全体でガンの攻撃態勢を整え、ガン細胞に対して総攻撃の命令を出します。

身体の中で目に見えない細胞の戦い【勝つか?負けるか?】は、総攻撃で戦いますから免疫細胞とガン細胞の個数が『同数』であれば戦いは一進一退の攻防となり、ガンの進行(増殖)は抑えられます。

また、免疫細胞の個数がガン細胞の個数よりも優勢になれば、ガン細胞は退縮を余儀なくされ、更に免疫細胞の総攻撃が続けば、ガン細胞の塊(要塞)はやがて消滅する事になります。

食事が免疫細胞の『後方支援』になる

免疫細胞はそれぞれが1個1個の細胞で、寿命も限られます。

新たな免疫細胞がガン細胞と戦える能力と個数が備わっていれば良いのですが、疲れやすかったり、怠けてたり、質の悪い免疫細胞だったとしたら、それはそれで最悪の事態=『死』になりかねません。

それを決めるのは、ガン患者さん個人です。

ガンと戦える免疫細胞を作るには、ガン患者さん自身が、口から摂り入れる食べ物(食事)の量や質に大きく左右されます。

この、『口から摂り入れる食べ物(食事)の量や質』が大きな後方支援となるわけです。

有効的な『後方支援』をすればするほど、免疫細胞がガン細胞に勝つ確率が高くなるわけです。

口から入れる食べ物、『食事』は有効的な後方支援になる大きな手段なのです。