元末期がん患者だった私は、黄疸も経験しました。黄疸にはかなり悩まされました。

最初、黄疸の症状に気付いてくれたのは妻でした。

初めは白目が黄色の症状でしたが、日に日に身体全体が黄色くなり、黄疸の症状が進むにつれ身体のかゆみも強くなり、虫刺されの時などに使用する『ムヒ』や『トクホンチール』をぬったりして何とかかゆみを抑えようと必死だった事を思い出します。本当に辛い経験でした。

更に私は黄疸からか、突然下痢の症状に襲われました。

『かゆみ』と『下痢』、本当に苦しめられた経験は今も昨日の事のように思い出されます。

黄疸の原因

黄疸は、血液中のビルビリン濃度の上昇により、粘膜や全身の皮膚が過剰に沈着(黄色)した状態と言われます。

ビルビリンは、血液中の古くなった赤血球を破壊するときに出来る黄色い色素の事だそうです。

そしてビルビリンは、血液から肝臓に運ばれて胆汁の成分となり、脂肪を消化するために必要な液体(胆汁)だといわれます。

黄疸の原因は、急性肝炎や肝硬変、肝臓ガンが主ですが、以下の通りです。

  1. 溶血によるもの(溶血性貧血)
  2. 肝細胞の障害によるもの(肝細胞性黄疸)で、代表的な疾患として急性肝炎が挙げられます。
    ウイルスや肝硬変、肝不全や胆管炎、その他、胆管肝炎、肝腫瘍、薬剤、アルコール、自己免疫などが原因で起きると言われています。
  3. 胆汁の流れが障害されるもの(閉塞性黄疸)で、代表的な疾患として胆管炎・胆のう炎・胆石・腫瘍などによる圧迫などで起こると言われています。
  4. 体質性のもの(体質性黄疸)

この内、治療が必要なのは【1・2・3】だそうです。

黄疸の対処療法

黄疸の対処療法として、上記2【肝細胞性黄疸】と3【閉塞性黄疸】の主な治療法です。

ERBD(内視鏡的逆行性胆道ドレナージ)
胆汁が流れる胆管の塞がれた狭窄部へ狭まりを防ぐためステントを留置する治療法
PTBD(経皮経肝胆道ドレナージ)
ガン(腫瘍)で塞がれた胆管にステントを挿入して胆汁を体外に排出する。


私が経験した黄疸原因は【胆汁の流れが障害されるもの(閉塞性黄疸)】

私が末期がん患者だった時、黄疸を経験したその原因は、【3】の【胆汁の流れが障害されるもの(閉塞性黄疸)】だったようです。

腫瘍により胆管が圧迫され塞がってしまい、そのため胆汁の流れが止まり、血液中にビリルビンと言う色素が増えることにより症状が悪化したようです。

治療法は《PTBD(経皮経肝胆道ドレナージ)》という手術を受け、胆汁をチューブを通して排出、それにより黄疸の症状を改善する方法でした。

しかし、身体のかゆみはなかなか治まりませんでした。

元末期がん患者が黄疸の経験で思う事は『もうあんな思いは二度としたくない。』と言うのが本音です。

ですから黄疸の症状については担当医の先生に相談するか、病院で検査を受ける事が必要と思います。
黄疸は辛い経験でした。:元末期がん患者の経験